気を感じてみたいのですが、どうすれば感じられますか?

①最初に、呼吸法を学びましょう。

 「気」は、私たちがする呼吸とともに動きます。ですから、気を動かしやすい呼吸法を習得することが大切になります。
 まず、ゆっくりと息を吸ってみましょう。その時、頭のてっぺんにある「百会(ひゃくえ)」のツボから、天の気を吸いこむような気分でしてみましょう。「百会」のツボが、正確にどこにあるのかこだわる必要はありません。おおよそ頭のてっぺんと思ってください。息を吸いこむと共に、天の気が頭の中に入ってきて広がっていく感じをイメージしてください。
 次に吐く息ですが、息は細く長く吐く必要があります。「気」は、息を吐くときに特によく動きます。ですから、できるだけ細い息を長く吐けば、それだけ気は動きやくなります。
 細い息を長く吐くために、口の形を工夫します。上の歯の内側の歯茎のところに舌を軽く付け、口をすぼめるようにすると、息を長く吐くことができるようになります。これが、気功をする時の基本の呼吸法になります。
 すぼめた口の形を作って、頭の中にたまった気を「百会」からゆっくりと天に向かって吹き出してみましょう。「百会」から、噴水のように気を吐き出すようなイメージをもってしてみてください。
 実際に気が動いた感じがなくても大丈夫。これは呼吸の練習です。そして、この呼吸を続けていれば、そのうちに気の動きが感じられるようになってきます。それまでは、呼吸の練習です。

②合掌のポーズから始めて、指先で気を感じてみましょう。

 「気」は、細い息を長く吐くときに動きます。鼻から一気に息を吸い、細い息を長く吐く、これが気を動かすときの基本の呼吸法になります。吐く息が、15秒ほどの長さになるように練習してみましょう。
 それでは、本格的に気を感じることをしてみましょう。
 基本の呼吸を続けながら、両手を胸の前で軽く合わせて、合掌の形を作ってください。その形のまま、息を長く吐く呼吸を5回ほど続けます。そうすると、気が手のひらに集まってきます。手のひらに気が集まってくると、少し手のひらが暖かく感じられるようになります。それが感じられたら、それは「気」のせいです。確かに気が集まっています。
 さらに、細い息を長く吐いていると、その感覚が少しずつ強くなってきます。それを味わってください。
 手のひらに気が集まり、暖かさが感じられたら、手のひらを丸くして、五本の指先だけが、それぞれにつくような形にしてください。それで、手のひら全体に集まっていた気が、指先に集中するようになります。指先は敏感ですから、「ジリジリ」「ザワザワ」というような感覚が感じられるようになります。それが、指先で気を感じている感覚です。

③指先で気をつなげてみましょう。

胸の前で手を合わせ、合掌の形を作りましょう。その形のままで、静かに長い息を吐き続けてください。そうすると、次第に手のひらの間に気が集まってきます。
 気が集まってきたら、手のひらを丸くして、指先だけがつくようにします。さらに静かに長い息を吐き続けていると、指先の感覚がだんだんと強くなってきます。その感覚が、「気」を指先が感じている感覚です。
 指先の感覚が強くなってきたら、指を少し離しましょう、指と指の間を5ミリほど開くようにしましょう。指を離しても「気」の感じが残っています。指が離れても、気が指先で繫がっているからです。
 呼吸をさらに続けて、その気の感覚を確かに感じてください。それを感じたら、指の間の感覚を2センチほどに広げてください。それでもまだ、感覚は消えません。
 次に呼吸を続けながら、ゆっくりと手を上に下にと2センチほどの幅でずらしてください。すると、指の間を繫いでいる気が、指と一緒に動くのが感じられます。あなたの指先から確かに気が流れていて、指と指を繫いでいることが、今実感されました。

④気を飛ばしてみましょう。

 胸の前で手を合わせ、合掌の形を作りましょう。細い息を長く吐く呼吸を続けていると、手のひらにだんだんと気が集まってきて、手のひらが暖かくなってきます。
 次に、手のひらを丸くして、指先を繫げる形にしましょう。すると、集まっていた気が、指先に集中するようになり、指先が気を感じやすくなります。
 さらに、細い息を長く吐く呼吸を続けていると、指先の気を感じる感覚が強くなってきます。「イジイジ」「ウズウズ「ジワジワ」という感じが、指先で感じられたら、それが気を指先が感じている感覚です。
 次に、指を2センチほど離してみます。それでも指先の感覚は消えません。指の間に気が繫がっているからです。さらに細い息を長く吐く呼吸を続けていると、指で感じている感覚が強くなってきます。指の間を繫いでいる気がより太くなってきたからです。
 次に、指を10センチほど離してみましょう。それでも、指先の感覚はなくなりません。指の間に気が繫がっているからです。ではいよいよ、気を飛ばしてみましょう。
 気を右手の指さきから、左手の指さきに飛ばします。どうするかというと、右手と左手の指が向き合った形のまま、右手だけを時計回りに小さく回してみます。右手を回しながら、細い息を長く吐く呼吸を静かに続けてください。
 そうすると、右手の指さきから、左手の指さきに気が流れていくようになり、その気の流れを指先で感じることができます。
 右手の指先は、気が出ていくことを感じ、左手の指さきは、右手から飛んできた気を受けている感じになります。これは、右手の指さきから気を飛ばし、左手の指さきがそれを受けているからです。
 細い息を長く吐く呼吸を続けていると、気を飛ばしている感覚が次第に強くなってきます。ここまでくると、呼吸によって気を動かしているという実感が確かなものになってきます。
 そうです、あなたは、自分の意志で気を動かすことができるようになっているのです。

⑤何も感じない時は、どうすればいいですか

気功のトレーニングをする時、もっとも大きな問題が、気を感じることができない人がいるということです。
 私自身も、修行の初めごろは、何か感じてはいるけれど、これが本当に「気」なのかどうか、半信半疑で続けていました。半信半疑ではありましたが、薄いとはいえ何かを感じることができていたので、修行を続けることができました。
 実際に人に教えるようになってわかったことは、6割ほどの人はすぐに気を感じるようになり、3割ほどの人が、気功の呼吸を続けて練習することで気を感じるようになります。ところが、1割ほどの人は、「私、何も感じません」という状態が続くことがわかりました。
 「気を感じません」という人は、コリがひどいか、体が固いなど、気が通りにくい状態の人なのです。そこで、気を感じられるようになるために、まず「気」を当てて体のコリをほぐしてあげます。そうすると、体がほぐれるとともに、体に気が入ってきますので、指先で気を感じることができるようになります。
 ある人に気を通していた時、「左の背中には気が通っている感じがするのですが、右は詰まっているような感じで、気が通りません」と言われるのです。そこで、背骨の右側の筋肉をほぐしてみると、「あ、コリがほぐれて、いま気が通りだしました」といわれたことがありました。
 このことからもわかるように、コリというのが気の通りを妨げるのです。ですから、気を感じてもらうために、私は、まず体のコリをとるようにしています。
 そしてさらに、耳の後ろにある「翳風(えいふう)」というツボから、気を入れることをします。気を外から入れてもらえれば、もう、気を感じないということはありません。誰でも、気を感じることができるようになります。

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